目と皮膚の知見が活きる、
まぶたの筋肉研究
人々の目の健康を守りたい、その想いでロート製薬は110年以上、アイケア研究を続けています。
まぶたは皮膚でありながらも、裏側は臓器である眼球に触れています。
つまり、まぶたは目と皮膚の中間の臓器ともいえ、身体の中でも非常に特殊な部位です。
目薬・内服・スキンケア製品の開発を進めるロート製薬だからこそ、
この部位に対して様々な角度から研究を進めています。
まぶたにある筋肉である‘眼輪筋’と‘ミュラー筋’は、目の開閉を担う筋肉であり、
まぶたの筋肉研究を追求することが、新たなアプローチにつながると考えました。
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より根源的なアプローチ、
‘筋肉炎症の抑制’
皮膚の炎症で起きる様々な肌トラブルは知られていますが、実は筋肉でも同様に炎症は起きています。
わたしたちは今まで‘ミュラー筋をゆるませない’ ‘眼輪筋を減らさない’
‘眼輪筋を増やす’ための新成分開発を行いましたが、
より根源的なアプローチを求め、新たに着目したのが‘筋肉炎症’の抑制です。
筋肉には生成からやせ細るまでの過程があります。
加齢や運動不足による筋肉量の減少が25~30歳ころから始まります。
合成と分解のバランスを保つことができれば筋肉を維持することが可能ですが、
分解が上回ると筋肉はやせ細っていきます。
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筋肉やせと炎症の関係性に着目
炎症とは、身体の恒常性を維持しようとする反応です。
炎症が大量に発生するとあらゆる“不調”を生み出します。
今回の研究では、筋肉がやせ細り始めてからのアプローチではなく、
TNFαを抑制し、筋肉を維持することが重要だと考えました。
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(上)筋細胞の免疫染色画像です。 ①無添加の状態 ②TNFαを添加した様子です。
①は筋細胞が太い状態で維持されていますが、②は筋肉が細くなっていることが確認できます。
炎症を抑制する
2種のエキスを新発見
炎症物質TNFαの生成を抑えることができれば、筋肉の炎症を抑制することができる。
つまり筋肉が分解されず、まぶたのたるみを防ぐアプローチを考えました。
今回私たちは、TNFαの産生率を抑えることが確認できた新エキス2種を見出しました。
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目と皮膚を研究しているこそたどり着けた筋肉炎症という新しいアプローチ。
私たちは今後も目と皮膚のプロフェッショナルとして、
お客様の様々なお悩みに対する研究をしていきたいと思っています。